絵付けテクニック

ポーセリンペインティング上絵付けプレートに描く【グレース・ケリー】

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憧れのグレース・ケリーをプリンセス・ドゥ・モナコの淡いピンク色のバラと共に描いてみました。テーマであった「グレース・ケリー」のタイトルに惹かれて、はじめて応募した日本キルンアート協会コンクール用に30cm弱のリムなしプレートに描いたもの。

上絵付けの中でも【ポートレート】と呼ばれるジャンルである、【人物画】はこれまで小さなエンジェルや女神などは描いたことがあったのですが、プレートいっぱいのお顔のアップというものは、描いたことがありませんでした。ポートレートを習ったこともなく、いつもの花の絵付けなどと同じく、よく見て描く!を忠実にグレースケリーの写真を見ながら模写という形で描きました。

ですので、私の中では初めて描いたポートレート。反省点も多々のりこりましたが、有難いことにコンクールでは「モナコ公国賞」をいただくことができました。

自己流ですが、私なりの絵付け手順を詳しくご紹介します。

グレース・ケリー絵付け手順

バラを描く

1. 人物の下絵をトレースしてから、周りのバラを先に描く。プリンセス・ドゥ・モナコのバラの写真を見ながら、どこにどのくらいの大きさで描くかのあたりをとって、あとはフリーハンドで描いていく。

人物画は目からスタート

2. 動物を描くときと同じように、人物の描きはじめも目の周りから。周辺の肌色、まぶたのくぼみ、そして瞳を描く。

目は難しいですね;;1回目の絵付けなので、最初からはあまり濃くは描かず、下絵の位置に忠実に描く。ほんのわずかなズレでも両目の視線が合わなかったり、違和感が残ったりするので、正確に描く。眼球の影やまつげなどは2回目以降の絵付けでも良いと思います。

各パーツを描く

3. 肌全体の色、眉、鼻、口、筆跡が残らないように陰影をぼかしながら描く。髪は全体的に髪の色を塗り分け、流れを付け、ハイライトを抜いておく。

 1回目の焼成

4. 1回目の焼成800℃

葉のテクスチャを付ける

5. バラの二回目の絵付けをしつつ、バラの葉の部分にレイズドペーストと アイレリーフをミックスして乗せる。ガザガザ感を出すように広がった筆先(使いものにならないナイロン筆とか)で荒い目をつけてから葉脈部分を細い先のピックで抜いておく。

人物の二回目の絵付けもして、2回目の焼成800℃

バックグラウンドのテクスチャ下準備

6.バックグラウンド作業のため、人物からバラや葉などをマスキングリキッドで覆う。余白にスクラッチマットホワイト+スクラッチリキッドをたたいて乾いた後に、適当な柄を適当に抜いていきました。下絵はなく一発勝負です。

先のとがった木ペン、スクラッチスティックがあれば抜きやすいと思います。私はそれを持っていないので、いつも使っている筆の柄の部分を削っていて、そこで抜きました。抜いたカスが残らないようにきれいに掃除しながら、スクラッチしていきます。スクラッチ面がたくさんある方が、あとでつけるラスターが映えます。

葉の上を金彩と白盛り作業

7.上記の作業後はマスキングを取り、前回テクスチャを付けておいた葉の上にブライト金やプラチナ銀を塗る。

洋服部分には、白盛剤でレース模様っぽいものを適当な模様を描いておく。

3回目の焼成780℃

ラスターを塗る

8.バックグラウンド作業のため、マスキング剤を先に塗っておく。前回付けたスクラッチの上全体にラスターパールを塗る。

マスキングをとったら、最後の絵付けのつもりで全体に陰影を深める。

4回目の焼成780℃

縁金

9.縁金をして5回目焼成760℃

 

グレース・ケリー絵付け手順のまとめ

この作品は、'16 日本・モナコ国交樹立10周年記念×キルンアートコンクールの受賞を経て、東京、大阪、愛知~福岡など日本全国の百貨店など2016~2017年に行われた「グレース・ケリー展」にお供させていただいた作品でした。私の手元に帰ってきたのは、作品提出から約1年半後でした。今は私の部屋にずっと飾っています。コンクールのために作品を描いたりしたのは初めてのことと、初めて描いたポートレートでもあったので、思い入れの残る作品となりました。

このプレートを制作する手順をざっと述べてきましたが、まずはどのようなデザインの作品を作るのか?ということがまず先だったりします。デザインを組むときはそのときどきに降ってきたものになりますが…それらについてはまた別の記事にまとめたいと思います。

この記事は私の旧ブログ記事(→★★)に加筆したものになります。

【2016年5月制作作品】

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