絵付け基本

【電気炉】を使う前の準備と焼成の失敗や注意点について②

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初焼成前の準備

無事に電気炉の設置を終えたら、初焼成前の準備をします。付属の説明書にも記載されていることですが、棚板(作品をのせる板)にアルミナ粉を水である程度溶いて、刷毛で添付し、十分に天日干しをします。(アルミナコーティング液の場合は水で溶く必要ありません。)

棚板が十分乾いたら、付属の支柱と棚板を組んで入れ、空焚き(初焼成)してみましょう。(たいていは500℃で。電気炉の種類により、異なるかもしれませんので焼成温度は説明書に従って行ってください。)

 

焼成時の棚板の使い方について

私が使っている窯の場合ですが、

  • 丸棚板が2枚
  • 半月棚板が1枚
  • 支柱が6種×3組づつ

あるので、作品の大きさ高さによって支柱と棚板を組みながら作品を並べていきます。

棚板の形は枚数など、電気炉毎に異なるかと思いますが、私の窯の場合、半月を入れて棚板は3枚のみ。そして説明書には丸棚板1枚を窯の底に置いてから、作品を並べる・・と書いていましたが、そうすると棚板が1枚減るわけで、上記の写真のような4階建てにすることができません。

参考

説明書とは異なりますが、窯の底に直接白磁を置いても問題ありません。

説明書での、丸棚板を1枚 窯の底に敷いてからというのは、イラストの赤矢印⇦のような感じで使うということ。でも、底に棚板を置かず直接白磁を置いて大丈夫です。

私は長年ずっとそうやって使用していますが、白磁の釉薬が窯の底に付くということはないので、一番底には棚板を敷かずに直接白磁を並べます。そうすることで(作品の高さにもよりますが)棚板を3枚使って4階建てにでき、作品をより多く積むことができます。

 

あると便利な焼成ラック

ディナー皿など大きめのプレートを6枚置ける鉄製の焼成ラックは、持っていると便利です。棚板と支柱だけなら、4枚までしか置けませんがラックがあるとプレートなど平たいものなら一度に多く焼成することができます。

4段組と5段組があったと思うので、お持ちの電気炉内の大きさにより選ばれたら良いと思います。

そしてこの焼成ラックを使うことで、棚板で狭い空間を区切るよりも焼成中の熱周りが良いようで焼成時間がいつもより若干短縮されます。

 

焼成時の失敗や注意について

窯入れ出しの注意

上の写真赤矢印⇦の先にある鉄のポッチは炉内の温度センサーですが、ここに作品が触れないように注意をする。炉内のレンガ壁には白磁の一部が触れて問題ありません。

過去、窯出しの際に作品をこの温度センサーに当ててしまい、焼きあがったばかりの作品を欠けさせたことがあります。。自分の作品だったからよかったものの、作品展のために作っていたのものなので悲しい思い出。窯出しの際も注意を怠らないことが大切と身に沁みました。

焼成中に煙が出る

うちの窯ではないですが、お生徒様より焼成中に「もくもくと煙が出た」と報告をいただいたことがあります。その時の作品の状態から広範囲に絵の具を付けた部分を十分に乾かさないうちに窯入れしたものと思われます。

上記写真の窯の中にある壺も全面に色を付けている作品ですが(お生徒様作品)絵の具を白磁の広範囲にわたりつけた場合は、数日は乾かすつもりで、絵付けたその当日とかに焼成しないことです。

そして特に写真のような立ち物のものは、十分な乾燥時間をとらないと、絵の具が焼成中に垂れてそのまま焼き付くという取り返しの付かないことにもなるので、気をつけたいことです。

よっぽど急いで焼成をしたい場合は、ドライヤーや扇風機を使って絵の具をしっかり乾かしましょう。

白磁の裏に付いているシールは必ず取る

白磁の裏には、値札やmade in、ブランドシールが付いているものです。たまに取り忘れてそのまま焼成してしまうことがあります。

紙のシールなら、焼けて灰になるので取り忘れても作品に影響はほぼありません。しかし、たまに金色の硬いシールが付いている白磁があります。外国産の白磁に多いです。それを取り忘れて焼成ラックで焼成してしまった場合・・白磁底についていた硬いシールの残骸が下の作品の上に落ちてしまい、絵付けした面にひどい跡が付いてしまったことがあります。

棚板を使っての焼成だったら、下の作品に影響を及ぼすこともなかったと思いますが、焼成ラックを使う場合は、特に気を付けた注意事項です。

焼成中にブレーカーが落ちる

地震や停電、災害が多い昨今、急にブレーカーが落ちることもあります。焼成中の地震は来ないことを祈るばかりですが。

小さい配電盤やマンション住まいは、電気量の使いすぎによりブレーカーが落ちるときがあります。私も経験があります。マンション住まいの頃、焼成をしながらエアコン2台をつけて、掃除機をかけたらブレーカーが落ちました。。焼成中に電源が切れると慌ててしまいますが、落ち着いてブレーカーの主電源をあげて、そのまま焼成の続きをすれば全く問題はないです。

電気炉に変なエラーマークが出た場合も、中は高温のままなので扉は絶対開けず、最初からの温度設定などしてリスタートしてください。

気を付けることとして、家の中での使用中の電気量に気配りしよう。焼成中は、なるべくエアコンや湯沸かしポットなど使わないようにしましょう。(と言っても夏のエアコンなしに焼成は難しいですが;)

 

電気炉を使う前の準備と焼成の失敗や注意点のまとめ

初焼成はドキドキしてしまうものですが、説明書通りに従えば、まず問題なく終えられると思います。うちの窯は六角レンガのMサイズで四捨五入で約20年選手ですが、おかげさまで今まで故障をしたことはないです。たまにスイッチを入れてもシーン…としていることがあるので、ホース部分の角度を変えてやるとカチッとスイッチが入ります。点かないテレビをたたいたら点く、みたいな感じですね。。調子が万全ではないかもしれません。

さて、これまでの自分でした失敗やお生徒様から聞かれたことを思い出しながら電気炉についての注意点などをまとめてみました。次の記事では、大事な焼成温度についてまとめてみます。

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