絵付け基本

【上絵の具】についての基本と種類 避けたい色とは!?

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上絵の具とは

ポーセリンペインターにとって欠かせないもののいちばん大事なひとつである上絵の具。鉱物からできている粉末状のもので色数もたくさんあります。

この色別になるのが各種類の金属酸化物などを調合して焼成された着色用の色気質です。

絵付けで使う【上絵の具】は主に「顔料」と呼ばれる鉱物(金属)系の個体粉末と、定着や光沢のために必要なガラス成分が含まれており、この光沢を出すフラッキス成分のおかげで焼成するとツヤが出てきれいに見えます。

上絵の具の安全性

ツヤが出てきれいに見えるのは鉛が含まれているから。有鉛であるおかげで、仕上がりのツヤが出て、描きやすい、そして筆が運びやすい絵の具に作られています。

完全に安全性を求めるのなら、無鉛絵の具のみを使って描く方が良いかと思いますが、現代においては、耐酸・耐アルカリ性を備えた有鉛絵の具が一般的です。上絵の具は適正温度(800℃以上)で焼成する、練らし時間(キープ)20分ほどとる、または飲食物が直接長時間触れてしまいそうなところには絵付けを控えるなどを念頭に置くならば、さほど神経質にならなくても良いかと私は思います。

上絵の具で避けたい色

  • セレンレッド
  • オレンジ

左がセレンレッド、右がオレンジの上絵の具です。この2色はいつもの絵付けから排除している色です。安全面からも避けたい色。セレンやカドミウムが含まれている色です。セレンと付く名の色、またはビビッドなクリスマスレッドなど。

安全面以外にも、セレンレッドはとにかくきれいに色がつかない色と私は認識しています。絵の具の粉だけ見ると、とてもきれいな赤なのだけれど、焼成するとなんとも汚い仕上がりになります。(なったことがあります;)

セレンレッドでは過去失敗したことがあり、処分したため参考の写真がありませんが、上絵付けに必要な筆でつくるグラデーションに向かない色のようで、淡い色味で描くと焼成後はグレー色に近づくか退色してしまいます。均一にベタ塗りして低温焼成(760℃以下)した場合は良いかもしれませんが。厚塗りも厳禁で難しい色だと思います。

しかし上絵の具業界も進化してきた現代ではひと昔前にはなかった、無鉛セレンレッド(→)が発売されているようです。見本色ではきれいないわゆるクリスマスレッドのような色で試してみたいかな…と思いつつ、やはり使わないかな、とも考えてしまいます。

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絵の具の種類

オングレーズカラー

通常の上絵付けです。ポーセリンペインターが使っている絵の具の種類は、上絵の具=オングレーズカラーと呼ばれるものです。

オン=上、グレーズ=釉薬。通常のつるんとした白磁は釉薬がかかっていて、その上に私たちは絵付けを施しています。つまり白磁の上に絵の具が乗っかっている状態で焼き付いて仕上がるものです。

  • 800℃前後の焼成温度でOK
  • 白磁器全般に絵付けが可能
  • 絵の具色は焼成前とほぼ変わらないものがほとんど

ガラスカラー

白磁ではなく、ガラスにも絵付けは出来ます。ただし、ガラス専用の絵の具やガラス専用の金液など、専用材料が別途必要になります。

  • 530℃~630℃で焼成
  • クリスタルなど薄いガラスより分厚い安価なガラスの方が焼成に失敗しにくい
  • 特にマロン、ピンク系は焼成前後で色が変化します

イングレーズカラー

釉薬の下に色がくぐもることで、焼成後の白磁の上はツルンと綺麗な状態になり、食品衛生面でも最も安全とされています。

高温焼成のなせる技と、特殊なイングレーズ専用の絵の具のおかげで、焼成中にゆるんだ釉薬の中に絵の具を沈み込ませることができる特殊な絵付け技法になります。

イングレーズ専用の絵の具の色展開は、上絵の具ほどなく、主に深いブルーカラーが中心となります。

  • 1150℃~1250℃の焼成温度が必要
  • 高温焼成ができる電気炉が必要
  • イングレーズ不可の白磁もあるので注意書きを見て選ぶこと
  • 絵の具色は焼成後に多少変化する

アンダーグレーズカラー

いわゆる【下絵付け】と呼ばれるものです。吸水性のある素地に【下絵の具】を使い下絵付けをしたのち、十分乾かした後にうわぐすり=釉薬を流しかけて焼成するもの。金彩部分は通常の上絵付けと同じ要領と焼成温度。

  • 1280℃~1400℃で焼成
  • ホビーペインター用の自宅に置ける電気炉では無理
  • 絵の具の発色度は絵付けの時と出来上がったあとではかなり違う色になる

 

上絵の具はどこで買える?

私の場合ですが、海外産の絵の具も持っていますが、大半は国産のものを使っています。ポーセラーツの先生方が使っている上絵の具で、もちろん上絵付けができます。私が使っている絵の具は、下記の皆さんご存知のところで購入できます。絵の具以外のお道具なども。

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