絵付け基本

ポーセリンペインティング上絵付けに必要な【基本のツール】 道具材料たち

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上絵付けに必要な道具たち

ポーセリンペインティング、チャイナペインティングなどと呼ばれるいわゆる【絵付け】と言います。白磁に描く【上絵付け】に必要な必須道具たちの紹介です。

  • 上絵の具
  • パレット・パレットナイフ
  • メディウム
  • 筆洗い
  • 白磁
  • 焼成窯

上絵の具

私たちポーセリンペインターが使う絵の具は【上絵の具】と言います。【下絵の具】というものもありますが、詳しい下絵の具の説明をここでは割愛します。どちらも鉱物から成る粉末状のです。

絵付けで使う【上絵の具】は主に「顔料」と呼ばれる鉱物(金属)系の個体粉末と、定着や光沢のために必要なガラス成分が含まれています。

鉱物からできている上絵の具の色味は、その原材料である鉱物種によるものなので、同じグラム数でも色により値段にかなり差があります。

一般的にレモンイエロー系は安価で、マロン系(濃いマゼンタ色)は高価な上絵の具として知られています。マロンは含金絵の具なので、レモンイエロー系と比べると、メーカーにもよりますが10倍ほど価格に差がでます。

注意ポイント

粉末状の上絵の具は、メディウムで練って使うものです

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絵筆

筆は大きく分けて、平筆と丸筆。サイズや筆の毛の種類など、ペインターにより、またはどのようなタイプの絵を描くかによってさまざまですが、ここでは私が常時使っている筆をご紹介します。

 

①特上製花刷毛 1.5分

②特上製花刷毛 2.0分

③丸筆羽管ドイツ製 2号

私がヘビーローテーションで使っているサイズの筆です。ほとんどの絵はこの3本で描けます。色により筆を変えたりするので、同じサイズを数本づつ持っています。1本だと色を変えるたびに筆を洗わなくてはならないので、同じサイズでも数本あると便利です。

当絵付け教室でも最初にお生徒様にご用意する筆です。

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パレット・パレットナイフ

絵の具を練ったり、置いたりするためのパレットと呼ぶものは、正方形の白いタイルのことです。

ガラス製のパレットもあり、粉末状の絵の具を良く練りつぶすにはガラスの方が良いですが、通常は色もよく見分けやすい白いタイルで十分かと思います。

注意ポイント

絵の具の練り具合は、歯磨き粉の硬さくらいがちょうど良い。パレットにおいたとき、流れない山のかたちで残る程度に。

メディウム・筆洗い

 

メディウムの類もペインターによりさまざまかと思いますが、メディウムにも水溶性、油性とあり、水溶性のものは、水で希釈や筆を洗うことができますが、私の場合は油性タイプを使っています。

絵の具を練り置きすることができる【溶き油】で練った絵の具を、【調合油】を使って絵を描きます。

【無臭クリーナー】という筆洗いで、筆に付いた絵の具を洗います。年季が入っていて汚い容器で恐縮ですが、写真の通りクリーナーの液体は矢印⇦がついたあたりまで、液体を減らして使います。容器の下方にある波型のところに筆先が当たるように筆を振って絵の具を落とします。

注意ポイント

無臭クリーナーの液体が、あまりたくさん入っていると筆を持つ部分までが液体に浸ってしまうため、新品の時は別容器に半分ほど減らしてから使い始めましょう。

ポイント

不乾性の【溶き油】で歯磨き粉くらいの硬さに練って保存容器に入れて置き、いつでも使いたい色が取り出せるようにしておくと便利です。

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白磁

一般に【白磁】と呼ぶ、白い磁器製のポーセリンが私たちポーセリンペインターにとってのキャンバスとなります。

白磁は食器だけでなく種類も花器やインテリア小物、平たい陶板など多岐にわたります。

白磁に似たもので陶器やコレールは絵付けの素材として適しません。

  • ✖ 陶器・・・磁器とは土の素材が異なり、透光性がなく吸水性があるもの
  • ✖ コレール・・薄く割れにくいヤ〇ザキの景品でもおなじみのコレール食器は三層ガラス製なので焼成には非対応
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電気炉

ポーセリンペインティングは焼成を重ねて作品を作るものなので、電気炉なしではできません。

3本組の支柱を立て上に棚板を乗せて、その上に作品を置いて焼成します。

焼成窯やキルン、セラミックオーブンと呼ばれる電化製品になります。一般家庭の電源から手軽に使えるものから、据え置きに工事のいるものもあります。

三つまたコンセントタイプ、単相200Vや20アンペア以上のものは多少の電気工事が必要になります。

通常の上絵付けやデキャール(転写紙)を使った作品は、最高温度900℃までのもので十分です。

イングレースやポタリーペイント、レースドールでも将来使いたい方は最高温度が1300℃まで出るものが必要です。

焼成窯は高価な買い物になるので、ご自信の用途に合ったものを選んでみてください。

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